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男の茶道塾

男の茶道塾、一番の魅力は本格的な茶室空間に寂として座ること。
慌しい日常を露地で脱ぎ捨て、蹲で手と口を清める間に心も清めて、茶室に入ります。 和敬静寂の時間が流れます。

四畳半は方丈です。お寺の和尚さんがいらっしゃるところも方丈です。
中国の禅僧、維摩居士が維摩経(在家にあって仏教の修業をする人々のための経典)の教えを説かれたのも方丈で、方丈は曼荼羅(宇宙)の世界でもあります。
茶室は宇宙の構成要素である、木火土金水で構成されており、お尻は地に頭は天に引っ張られるようにして茶室に座り、宇宙と一体になります。

風炉の時節には、風炉の灰型をして、炭をいこし、禅語の軸を掛け、花を入れて準備をします。 炭手前、濃茶、薄茶点前の基本的な亭主の稽古、そしてお客としてのマナーを実践的に学んでいただけます。

普段の生活やビジネスの場でも役立つ、人間力を育んでいただける場、それが峯風庵の男の茶道塾です。

伝統的な茶道の精神と現代に生きる合理性、心躍る創造性、力強い茶の道を提供できるのは、お茶の先生と言う立場ではなく、マーケティングプランナー&プロデューサーという仕事をもつ、現代の茶人が主催している私塾だからこそ。

茶道塾では、メンバーはだれも主催者を先生と呼びません。森さん、あるいは庵主さんです。茶の道は死ぬまで修業と思っておりますので、先生と呼ばれるのはちょっと面映いのです。ちょっと先を歩んでいるだけ、ただそれだけなので。

なんとなく、今までのお茶って、堅苦しくて、決まり事ばかりでと敬遠されていらした方も、ぜひ、峯風庵の趣旨に賛同いただき、お仲間に加わってください。

7月の「男の茶道塾」より

 7月の「男の茶道塾」より
蹲を使って心を清める

― 床の拝見 ―
この日は夏祭りの茶会の
しつらいにて「神」の色紙が
かけられています

にじり口から、
謙虚な気持ちで席入り

― 炭手前 ―
湯を沸かすことに心を込める

― 薄茶点前 ―
きりっと凛々しく!

2006年4月 月釜

4月の月釜は、花祭りの茶会です。
花祭りは、お釈迦様の誕生を祝い、智恵と慈悲の教えを信じていくことを誓う日であり、
子供たちがすくすくと育つことを祈願する日でもあります。
お釈迦さまは2600年ほど前の4月8日、北インドのルンビニーの花園でお生まれになり、七歩あゆみをすすめ、
右手で天を指差し、左手で地を指し「天上天下唯我独尊」と宣言されたそうです。
誰もが、この宇宙でたった一人の尊い命をいただいて生まれてきた。
一人一人の命の大切さを伝えてゆきたい。

その時、天に住む竜が感激して甘露の雨を降らせ、花々は咲き匂い、誕生をお祝いしたと伝えられています。
春の花で飾られた花御堂に水盤をおき、その中央に誕生仏を安置して、甘茶をかける浴仏会(潅仏会)として親しまれ、
日本には7世紀ごろ中国から、伝わってきたようです。
待合では汲み出しに甘茶をお出し、故事にちなんで、雲竜釜を釣りにしてかけました。

掛け物はお釈迦様にちなんで「拈華示衆
衆皆黙然 」の語をかけました。
釈迦が霊鷲山で説法しているとき、華を大衆に示したが、皆無言。一人、迦葉尊者のみが微笑したと
いう、以心伝心のエピソード。華は一人一人の命、生き方、そんな風に私は解釈していますが、さて。

茶花は、本来はこれから開く蕾や、
ひたむきに咲く可憐な花、楚々とした、
また凛とした花を入れますが
今回は趣向でルンビニーの花園に思いを
馳せてみました。

香合は象の絵柄がはいった、大理石の小物入れ
インド製です。インドというと象しか思い浮かばないのは、ちょっと情けなかったけど。
上手い具合に、町でみつけました。

お釈迦様の誕生日なので、少し、改まった長板の
点前。水指は蓮の池紋様です。

主菓子は手づくりの桜桜。インドのアルミのトレーを器に。インドにも桜は咲くのでしょうか?
峯風庵の前の公園の桜は見ごろでした。

干菓子は、四天王寺の河藤さんの蓮華の花弁を蓮の花にして。水は手づくりの白餡入りの落雁です。

私もこの日は少し華やかな桜紋様の着物でした。
お客様もブルーの桜紋様のお着物。
春をまとって、気分ルンルンの一日でした。

いつもいらしてくださる着物仲間の皆さん。
お茶席が華やいで、うれしいです。

真ん中のお茶碗が今回の主茶碗。赤膚焼き、小川二楽さんの奈良絵です。
奈良絵はお経を題材にした絵付けなので、お釈迦さまの誕生日には、もってこいかと。
左右の二椀はインドのボールを見のて使いしました。花唐草も紋様も花祭りにピッタリでした。

2006年3月 正午の茶事~彼岸の頃

待合から腰掛待合にすすむ。春の芽吹きを思わせる若草色の火入は、カップの見立て使いです。

   

初入りの床には円相を掛けました。宇宙全体を現しているといわれる円相に、今この時、ここに生きている自分を感じていただければ。また、円相は彼岸への入り口とも思えます。

初炭点前。右ききの方は右手で蔓の上を持っていただく方が、上手く釜のかけ掛替えができます。
香合は萩焼。雲の紋様に空の文字が入っています。般若心経の一節が浮かんできます。

彼岸のことですので、向付は精進の五色胡麻酢和え、汁は手づくりの蓬豆腐です。心を込めて、手間ひま掛けて懐石の準備をするところに意味があると思います。

懐石の華、煮物椀は、蛤の薯預蒸しに天然の車海老。あまりの元気よさに、お彼岸なのに殺生はつらいねといいながらの調理。生き物の命をいただいて、私たちは生きていることの再確認。感謝。合掌。

千鳥の杯はタイミングが大事。何度やっても覚えなれないと、皆さんの嘆きの声が・・・。
八寸は、酒の肴にふさわしいもの、少しめずらしいもの、走りのものを考え考え、準備します。色どり、食感、味のバランスなども考慮して選びます。

主菓子は味噌餡の春野餅。つくしと山椒を載せて少し焼いて香ばしさを出しました。

後入りの華。彼岸桜とピンクの椿。おおらかなご亭主Kさんのお人柄が偲ばれる花を入れてくださいました。手桶の花入れ、赤い雲の敷板もお彼岸らしく。

濃茶。シンプルな黒楽、蝋燭手の茶入れ、大きく反った茶杓の銘は「彼岸」あの世とこの世を、二節の茶杓が物語してくれました。

 

干菓子は水の落雁と蝶々の雲平。蝶々は、亡き人を偲ぶ意味で、向う向きに盛りました。

木地の四方棚に、青唐津の水指、小川二楽さんの赤膚奈良絵の茶碗、蓋置は白菊です。

暑さ寒さも彼岸までと申しますが、季節が移ってゆくさまが日一日と感じられるころの茶事。
春分の日を中心にして前後三日の七日間がお彼岸です。今年は17日が彼岸の入り、23日が彼岸明けです。彼岸とは梵語のハラミタの訳で、
功徳を成就して涅槃(死 解脱)の向こう側の世界に至るの意味。寺院では施餓鬼などをし、家ではおはぎなどを供えて先祖供養をします。
先祖供養だけでなく、生きている我々も、日々功徳を積んで、いい人生を送りたいものですねというメッセージを込めた茶事でした。

2006年3月 月釜

第37回目の月釜は、雛祭りの茶会です。昨年も雛祭りをしましたが、この時節になると、やっぱりお雛様を出してあげなくてはと思いました。
私が生まれた時に両親が買ってくれたお雛様、もうすっかりアンティークになりましたが、なかなか美しいお顔立ちのお雛様です。
炉の番をしてくれた人形を蹴っ飛ばしそうとか、火の中に落ちないかなと心配してくださった皆様、ありがとうございました。
今年も全員、無事勤めを果たしてくれました。(笑)

三人官女が受付でお出迎え。

汲出しかわりに、手づくりの白酒を。

お内裏様とお姫様は床にいらっしゃいます。

春らしく、椿はいつもより少し開きぎみの物を
いれてみました。

五人囃子は風炉先に。

三人の仕丁は、炉のまわりを守ってくれました。

手づくりの桃風味の主菓子。桃の花で菱形を作って、
その中に盛ると、雛祭りらしくなりました。

雛あられの取り方を伝授。
小さなお菓子は取りにくいし、こぼれやすいので、懐紙を袋にして、すくいます。そのまま袋を持って戴くと、ポロポロこぼれることもありません。

蛤棚は表流のもの。花紋様の水指、バリ島で見つけた若草の花紋様の小箱を薄器に見立てて使いました。

お雛さんと一緒の茶会は楽しいなあ~~。今日は私も雛祭りにちなんで貝合わせの文様の着物を着ました。でも、あんまり解からないですね。残念。

*****

2006年2月 夜咄の茶事

迎え付けが終って、手燭を床に置きます。
軸は「龍起一潭氷」深い淵に潜んでいた龍が
春を待ち氷を割って現われる一瞬
をとらえた壮絶な景色。
利休の侘びはこのように力強いものだと思います。

短ケイのわずかな灯りで、前茶を。
寒い季節、 まずは暖かいお茶で
暖をとってもらいたいとの亭主の気持ちです。

蝋燭のほのかな灯りの中で見る
赤くいこった炭の美しさは格別です。

煮物椀は利休卵。
利休が好んで懐石に使っていた
という胡麻の入った卵豆腐。
古酒を使っています。

強肴は鍋仕立てにした
大根と豚のべっこう煮。
夜咄なので、懐石も少しラフに。
正午の茶事より格を落とすところに面白みがあります。

膳燭の芯を切るのが
懐石の醍醐味だったりする。

夜のことですから、お酒も進みます。
お酒が好きな方には、石杯と預け徳利をお出しします。

主菓子は「雪間の草」という銘をつけました。

茶事のクライマックス
濃茶が練りあがりました。

干菓子は、すり蜜のボタン雪と金柑の砂糖漬けを
ざっくりと盛り合わせました。

ちょっと大きめの水指の蓋のつまみは可愛い梟。
能登の江崎満さんの作です。

 

時代の海上り安南の小壷を茶入に。
茶杓はかい先にひびが入ったものを金継した、銘「再来」。
棗は夜咄のために私がデザインして
池之浦大起先生に作っていただいた、雪華蒔絵平棗です。

立春をすぎ、暦の上ではもう春ですが、一年で一番寒い厳寒ころ、ほっこり暖かいお茶が、心を満たしてくれます。
寒い時期のお茶はまた格別の楽しみ、喜びがあります。
こもり居しながらじっと春の訪れを待つ、利休の侘びの心そのままのお茶を楽しみましょう。

2006年2月 月釜

三周年、第三六回目の月釜です。三周年のプレッシャーか、なかなか趣向が決まらなかったのですが、伏見稲荷にお参りして、初午の茶会にすることになりました。今年は2月10日が初午です。平安時代初期からの伝統行事。伏見稲荷に神様が降臨されたことから、各地の稲荷神社で祭典を行うことになったとか。今昔物語、枕草子にも、お参りは、お弁当を持って物見遊山の楽しみとして描かれていいます。稲荷神は、農耕を司る神で、五穀豊穣、福徳、現代では家内安全、商売繁盛も祈願しています。稲荷神のお使いは狐。油揚げを供えたり、初午団子を作る風習も。
三周年のお祝いもかねて、紅白の色使いで。

初午らしく、福の字を入れました。
大徳寺 管長 誡堂和尚の墨蹟です。

花は赤い侘び助椿とサンシュウ。
もうすぐ春です。

赤の釜敷に宝珠の香合を飾り、
神社のイメージに。

初午の馬にちなんで、馬乗り袴を穿いてみました。
能の仕舞いをしていたときのもので、金春縞がお気に入りの袴。
でも、なんか太って見える~~。

お菓子は三周年をイメージして三色団子。
昔は、初午のお参りにも参道の茶店で初午団子が売られてたそうです。
干菓子は伏見稲荷で求めた狐煎餅と手づくりの手綱。
伏見稲荷のお参りの記念の印の杉を一緒に飾りました。

水指と棗を紅白に。蓋置は馬齢です。
いい音がします。退出の時に、鳴らして
帰られる方もたくさんいらっしゃいました。(笑)

お茶碗は神社の神馬と、白狐の銘のある志野茶碗、赤楽など。

2006年1月 月釜

一月の月釜は日程を変更して、日曜日に開催させていただきました。
いつも平日で参加できないわ~とおっしゃっていただいた方にも、いらしていただければと。
年々、お正月らしさも薄らいでいく世間の様、お茶の世界くらいは、しっかり日本の素敵な文化を
伝えてゆきたいものですね。清々しさと華やぎ、お正月のお茶会をお楽しみいただきました。

茶家のお正月の床には、一陽来復を祈って
結び柳を掛けます。清々しい空気が漂います。

香合は今年の干支の戌。
年末のご挨拶に行った伺った折、
師匠からいただいた物です。
赤い釜敷に乗せて、めでたく紅白に。

お正月ですから少し改まって、
寿棚に、松の絵の水指、
棗華やかな色紙蒔絵の大棗を
ご用意しました。

主菓子は新作の練り切り。銘は初春です。

干菓子は、手づくりの松の州と、毎年恒例ですが
開運干支飴を京都から取り寄せました。

今月のサプライズは、ゆめさん。
茶道塾のメンバーゆめさんが、
2席亭主を担当していただきました。
まだお茶をはじめて1年ちょっとですが、
なかなか様になっていますね。

お茶碗はおめでたい、注連縄や鶴、干支の戌などでお正月気分をお楽しみいただきました。

2005年12月 除夜釜

 

除夜の床は、一年の終わりにふさわしく「無事是貴人」手燭のあかりで拝見します。
花の代りに、蝋燭の油煙を吸ってくれるという石菖を置きます。

まづは、今年最後の薄茶を差し上げます。

続いて、年越し蕎麦を。冷めないように小風呂敷に包んで運び出します。

 

お寺に除夜の鐘をつきに、そして神社に初詣をすませて
お客様が戻られる頃には、待合の掛け物も新年のものに変えて、お出迎え。
汲み出しは大福茶です。

新年の床には、おめでたい結び柳とのし飾り。改めて、主客、「あけましておめでとう」のご挨拶から新年の茶事が始まります。

 

半田を持ち出し、昨年の炭を上げ、その中から種火をもらい、初炭手前。
釜の湯は、新年の若水に替え、清々しいお正月の湯を沸かします。

写真の半田は、私の見立て。
琵琶湖のほとりの穴釜で焼かれた鬼が島焼きの大鉢です。
作家は武田 浪。力のある作家です。

炭手前が終ると祝膳をお出しします。
お正月らしく、羽子板に盛り込んだおせち料理の数々

煮物椀は、海老雑煮。

八寸は数の子とちしゃとう。味、食感、彩りを考えたお酒の肴にふさわしいものを用意します。

煮えもうまくついて、美味しい濃茶が
練りあがりました。
このあとは続き薄して、お客様が退室される頃には、ようやくうっすらと夜が明け始めます。

茶事塾では、一足早く、年越しの茶事をしました。
師走31日に本当の除夜釜をしたいのですが
皆さんお忙しくて、なかなかお付き合いくださる方がいらっしゃらないので
茶事塾で稽古茶事として開催しました。

除夜の侘びた風情のお茶、新年の清々しいお茶
年をまたいで違った世界を味わっていただくために、準備はたいへんです。
しかも蝋燭の灯りで行う夜咄の茶事ですから、神経も相当使います。

お陰で、茶事塾終了後、一週間は体がぼろぼろ、ほとんど病人でした。(笑)
たいへんな茶事ですから、される方もほとんどなくなったのが残念で、誰かに伝えておきたくて。
もう少し、茶事塾のメンバーが動けるようになってからと思っておりましたが
待ってたら、私の体力と気力がなくなりそうですので
思い切って開催しました。
皆さん、喜んでくださっったので、やってよかった!

2005年12月 月釜

12月、何かと慌しい時期ですが、めげずに第34回めの月釜を開催しました。
折からの寒波で、来てくださるお客様があるのかと危ぶんでおりましたが、たくさんのお客様がいらしてくださり、
いろいろ趣向に苦労した甲斐がありました。
師走の風物詩を茶会で楽しんでいただく趣向です。

今年も一年、無事にすごせましたという
思いを 込めて、軸は「無事是貴人」。
でも、本当の禅語の意味は
心になにごとも計りごとをせず
無心でいることが尊いということなんですが
12月にこの語を掛けることが多いようですね。

香合は宝船。七福人と数々のお宝が
載ってます。
そう、年末ジャンボ宝くじです。当たるといいね。

花入れの形は蹲。
寒くて思わず蹲ってしまう、そんな季節です。
花は初嵐(白い椿)と黒文字の枝。

主菓子は蒸したての
アツアツ酒まんじゅう。
ねずこの木で作られた蒸篭ごと
蒸しました。

干菓子は四天王寺の釣鐘屋さんの釣鐘煎餅(除夜の鐘)と手づくりの人型の雲平。
白い男の子と赤い女の子。そうです、年末恒例紅白歌合戦。今年はどちらが勝つかしら。


棚は寒雲卓、水指は算盤の玉の形をした唐津です。
師走の寒い町に
算盤片手に掛け取りが忙しく
走り回る、昔の庶民の生活をイメージして。

「木枯らしや」の歌が書かれた先々代の桐山さんの茶碗、清閑寺の十二支、クリスマス、
送り干支の酉、迎え干支の犬などお茶碗で、師走の風物詩を楽しんでいただきました。

薄器の蒔絵は巻物でしたので
忠臣蔵の連判状のつもり、茶杓の銘は「千秋楽」。
南座の顔見せ興行も師走のお楽しみ。
そして、今年もいよいよ千秋楽です。